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ロマンノカケラ

あくまでも、ひっそりこっそりヤマトを語る……つもりのブログ。

はじめに…

いらっしゃいませ。
本日は【ロマンノカケラ】にお越しくださいまして有難うございます。

当ブログは宇宙戦艦ヤマト(Part1-復活篇)に関する管理人の思いや、
二次小説が主な話題となっております。
2199、2202について検索等されてお越しいただいた方には大変申し訳ございませんが
そちらに関する話題は、あまり多くはございません。

そのようなブログではございますが、
「構わないよ!」と思っていただけましたら、
どうぞ、ゆっくりと遊んでいってください。

楽しいお話が出来ればと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
最新記事はこの記事の下からになります。

決して特別じゃない 

2016/11/23
Wed. 17:53

こんばんは。管理人でございます。

妄想お休み中でございましたが再開いたしました。
再開後初のupでございます。

お休みに入る前にある程度は書いていたものを
仕上げただけなのですが
2ヶ月ほど何も書かず、何も考えず…の状態でしたので
リハビリみたいなものです。
まぁ、休みに入る前と変わりない拙さですが、ご勘弁ください。

それでは超短編ですが
お付き合いいただける方はこの先へお進みください。



- 決して特別じゃない -


誰かがあなたを英雄とよぶ。
まるでどんな危機でも救える力を持つかのように。
まるでどんな困難にも屈することがない
そんな強さと冷徹さを持っているかのように。

でも…
私は知っている。
あなたは決して特別ではないことを。
私は知っている。


***************


沖田への報告をすませたユキは再び病室へと戻っていた。
古代はまだ目を覚ましていない。
額にうっすらと汗を浮かべながら眠っている。

ベット前の小さな椅子に腰掛けたユキは
肌触りのよいタオルを手に取るとそっと彼の額にあてていく。
まだ目を閉じたままの彼の顔を見つめながら
ユキは、つい数十分前までの
緊迫した時間を思い出していた。

(あんなに出血して…かなり痛みもあったはず。よく、頑張ってくれたわ……。)

命を落とすような傷とは思えなかったが
先の戦闘で大きな負傷をした彼の体は普段より体力が落ちていて不思議ではない。
だから…一刻も早く…あの時はただその思いだけだった。
だが意識こそ失っていたが、彼の生きようとする力強さに
ユキも感心せずにはいられない。

『んっ…』

苦しそうに一声唸ると古代は目を覚ました。
ぼんやりと辺りを見渡し、そしてユキの顔を見つめている。

『…ユキ。』

目の前に広がるユキの安堵した表情を見ると古代は全てを悟った。
そして傷ついていない右腕をゆっくりとあげると
その手がそっと、ユキの頬に触れる。

『ごめん…』

ひと言、そう詫びた。

「何を謝っているの?」

ユキの問いに古代は穏やかに答える。

『心配かけたよな…。』

いつになく、自分の行動をすまなそうに詫びる古代に
ユキは目をまるくして、あからさまに驚いてみせた。

「まぁ、珍しいわね。」
『?』

古代の表情がかたまる。
何が珍しいのかが解らない。
覚醒したばかりの彼の頭はまだ回転しなかった。
ユキは自分の頬にあてられた古代の手をとると
そっと握り返し微笑んだ。

「心配なんてずっとしているわ。あなたを知ってからずっと。
今さら謝るなんて、どうしちゃったのかしら?」

クスクスと可笑しそうにいたずらっぽくユキは笑っている。
真剣に謝っているのに、からかうように笑われて古代はちょっとむっとした。

『ちぇっ。』

口を尖らせて拗ねたようにそっぽを向く古代。
その表情はまるで出会った頃の、
まだあどけなささえ残っていた少年のようだった。

(あっ…。)

そんな古代の姿はユキの胸に懐かしく甘酸っぱい想いをよみがえらせる。
それは、古代にとってやわらかくつつみこむような音色となって
ユキの口から語られていった。

「よかった。」
『えっ?』
「嬉しいの…。」

こんな状況で嬉しいとは…?
腑に落ちない古代がじっとユキを見つめる。
すると彼女は極上の笑顔を見せて言った。

「最近、そんな顔を見せてくれたことがなかったから。
いつも頑張って…頑張りすぎてて……。」
『……。』
「怪我ももちろん心配だったけれど…本当は
頑張りすぎて表情を失くしたあなたが一番心配だったの…。」

これまで堪えていたのであろう、
ユキの瞳からは涙が零れそうになっていた。
それでもまだ彼女は堪え懸命に笑顔を見せている。
健気すぎるユキの姿に、古代の胸には彼女への愛情が溢れ
そして彼を動かした。
ユキが何を思いその瞳に涙をためているのか…
その意味がはっきりと解っていたから。
ゆっくりと起き上がると、心配しそれを止めようとする彼女を
逆に優しく制しその胸に抱きしめる。
そっと、こわさぬように、大切に…。

『ごめん…』

そしてたった一言。
しかしその重みはさきほどよりも重く。
その深さは先ほどよりも深く。
たった一言のその中に…

未知の敵に襲われ消息を絶ったこと。
助かったのが不思議なくらいの大怪我を負ったこと。
艦長を辞任したこと。
ヤマトを去ろうとしたこと。
自分を見失っていたこと。

ぜんぶ、ぜんぶ、ごめん。
心配ばかりかけて、ごめん。

そして。
ありがとう…。
君がいてくれることに
僕はどう感謝すればいいのだろう…

そんな万感の思いをこめて。

その腕のなかでユキは
声に出さずに告げる。

いいの。
悩んでいいの。
迷っていいの。
泣いてもいいの。
だってあなたは一人の人間だから。
人は悩むものなの。
人は迷うものなの。
人は涙を流すものなの。
それは当たり前のことなの。

誰かがあなたを英雄とよぶ。
まるでどんな危機でも救える力を持つかのように。
まるでどんな困難にも屈することがない
そんな強さと冷徹さを持っているかのように。

でも…
私は知っている。
本当は少年のように純粋であどけなくて脆くて。
とっても優しくて、泣き虫で。
そんなあなたが勇気をふりしぼって
懸命に生きていることを。

あなたは決して特別じゃない。
みんなと同じ。
そんなあなたが必死に運命に立ち向かっていることを。
私は知っている。


古代の腕の中で、
何よりも心地よいその腕につつまれて、
ついに堪えることが出来なくなったユキの涙は
そんな彼女の想いを伝えるように
古代の胸を濡らし、その心に沁みこんでいく…。

間もなくおとずれるであろう
辛く、苦しい試練を予感しながらも
二人はその想いを確かめ合い
ひとときのやすらぎを感じていた。


/////////////////////////////////////////////////////

何が言いたかったか伝わればいいのですが、
いかがですかねぇ……。

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コメント

No title

こんばんは (^^)。
心が震えました。

上手く表現出来ないのですが・・・。

雪は行動に於いては迷わない人ですね。
古代君はしてみるけれどそれでいいのか自信が持てない時がある。
(2199の古代君はウジウジ迷ってました。)
心配をかける古代君と、古代君を心配する雪。
ごめんという古代君と、いいのと許す雪。

ぜんぶ、ぜんぶ、ごめん。
心配ばかりかけて、ごめん。

いいの。
悩んでいいの。
迷っていいの。
泣いてもいいの。

こう言えるって、ここまで相手に言えるって
なんかもう、他人じゃない。
魂の部分で結び付いた信頼感と繋がりを感じます。
雪だから、古代君はそれが言えるんですよね、きっと。
古代君は幸せ者ですね。
しかし、
どうして雪は古代君を選んだのか。不思議です (^^)。

ゆきんこ #- | URL | 2016/11/23 23:01 * edit *

Re: No title

ゆきんこさま
こんばんは。コメントを有難うございます。

>心が震えました。
そうですか?有難うございます。

>雪は行動に於いては迷わない人ですね。
きっとユキの行動はその全てがと言ってもいいくらい
古代くんへつながっているというか、
古代くんがいるからこそ…なので迷いがないように
見えるのかもしれませんね。

>古代君はしてみるけれどそれでいいのか自信が持てない時がある。
突き進むけれど常に「これでよかったのか?」と考えるのでしょうねぇ。

>(2199の古代君はウジウジ迷ってました。)
彼の場合は迷っているというより正論に拘りすぎて
動けなくなった…という気がしますね、雪救出に関してですが。

>なんかもう、他人じゃない。
>魂の部分で結び付いた信頼感と繋がりを感じます。
二人の繋がりは単に男女の仲ではなく、
志、目指すところも同じ、戦友でもある気がします。
魂のつながりなのでしょうね。

>しかし、
>どうして雪は古代君を選んだのか。不思議です (^^)。
それは…惚れた本人も
惚れられた本人も謎だったりして~(笑)

亜矢 #- | URL | 2016/11/24 20:55 * edit *

むふ(*^^*)

人間が何かを成し遂げた時(※本人は成し
遂げたと思ってなくても)当事者でない
周りの人間は結果だけ見るのかも

そこに至るまでにどんなつらい事があって
その人がどれほど大切なものを失ったとか
深く傷ついてもがき苦しんだ…とか
多分知る必要がないからかもしれません

でも傍で一部始終を見てきた人間は
周りの賛辞をそのまま受け止める事なんて
できなくて…温度差がありますよね

2人はまだとても若いのに
人の何倍も迷い…そして悩んでますよね
痛々しく思うくらいに…

ユキちゃんてすごいなって思う
もちろん古代くんのすべてを分かってる
訳ではないけど時々彼の思いに先回り
して答えてあげてる気がします

甘いだけの恋人同士…ではなく
厳しい事も面と向かって言える強さは
深い愛情があるから…かな

それでも踏み込めないものがある
それが古代くんの心の傷の深さを
表しているのかもしれませんね(ーー;)

みすず #- | URL | 2016/11/25 00:15 * edit *

Re: むふ(*^^*)

みすずさま
こんばんは。コメントを有難うございます。

>ユキちゃんてすごいなって思う
ユキのもっともすごいところって
ひょっとしたら「いかにも古代くんのために」ではなく
自然に、もっというと考えることもなくできることですかね。

>それでも踏み込めないものがある
>それが古代くんの心の傷の深さを
>表しているのかもしれませんね(ーー;)
そうですね。
そして苦しんでいる彼を救えないことが
ユキの苦しみなのかもしれませんね。

亜矢 #- | URL | 2016/11/25 22:21 * edit *

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# |  | 2016/11/25 22:47 * edit *

Re:

気にしすぎですよ、体によくないぞ。

同じものを観てたって
同じものを読んでいたって
受ける印象、思うことはそれぞれですよ。

自由に気楽にいきましょうよ(*^^*)

亜矢 #- | URL | 2016/11/25 23:02 * edit *

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

# |  | 2016/11/25 23:18 * edit *

Re:

おはようございます~

どうぞ気楽にお越しくださいな。
感想、とっても嬉しいのですよ。
今後とも、どうぞよろしくお願いしますね♪

亜矢 #- | URL | 2016/11/26 09:01 * edit *

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