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ロマンノカケラ

あくまでも、ひっそりこっそりヤマトを語る……つもりのブログ。

はじめに…

いらっしゃいませ。
本日は【ロマンノカケラ】にお越しくださいまして有難うございます。

当ブログは宇宙戦艦ヤマト(Part1-復活篇)に関する管理人の思いや、
二次小説が主な話題となっております。
2199、2202について検索等されてお越しいただいた方には大変申し訳ございませんが
そちらに関する話題は、あまり多くはございません。

そのようなブログではございますが、
「構わないよ!」と思っていただけましたら、
どうぞ、ゆっくりと遊んでいってください。

楽しいお話が出来ればと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
最新記事はこの記事の下からになります。

For the smile shining future 

2017/12/31
Sun. 16:15

皆さま、こんばんは。
ご無沙汰してしまい申し訳ありません。

12月は結局今日まで更新が出来ず、
年末のご挨拶+小話となってしまいました。

今年も色々ありました。
ここでも、それ以外でも、たくさんの方々にお世話になりました。
有難うございます。

来年も年明け早々から忙しくなりそうですが
皆さまにとっても楽しい一年になりますことを願っております。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

挨拶だけで終わってしまうのも申し訳なく、
こんなぎりぎりではありますが小話upです(^^;)
そんなに意味のある内容でもありません。
そのわりには、いつもより長いし、
タイトルもなかなか決まらず、意味合っているのかも不安……
というものではあるのですが、
少しでもほっこりしていただければいいなと思います。

時期はヤマトⅢ。
二人の年越しと、その演出の為に苦労した仲間のお話です。
よろしければ、お付き合いください。





- For the smile shining future -


(あれ……?)

射撃訓練を終えた古代が、扉を開け隣室へ足を踏み入れる。すぐそばの椅子へ目をやった。
額から流れ落ちる汗を拭きとろうと思ったのだが、そこにあるはずのものが見当たらない。
きょろきょろと辺りを見回してみる。

(確か、持ってきたはずなんだけど……)

腰を落とし目線を低くして、ついには床を這うような姿で、
あちこちをさがし出すが、それでも見つからない。

(まいったな。部屋を出る時は持っていたはずだから、どこかで落としたかな。
あれ、気に入ってたんだよな。せっかくユキが……さがしに行かなくちゃな)

そう思った古代は立ち上がる。

(あっ……)

出入り口へ足を向けた時、扉のそばで一匹の猫が古代の探し求めていたそれを、
まるで布団のようにその身の下へ敷き、うとうととしている姿が目に入った。
あちゃぁ~、毛だらけになっちまうよ。と苦笑いをしながら古代は、

「おい、ミーくん」

猫の前にしゃがみ込んで声をかける。“ミーくん”と呼ばれたその猫は古代の呼びかけに、
にゃぁ~と嬉しそうに一声あげ、体を起こしかけて答えたが、すぐにまた寝てしまおうとしていた。

「まいったなぁ。ミーくん、これは俺のタオルなんだよ。
ユキが、俺のために選んでくれたものなんだ。頼むからどいてくれよ、代わりを用意するからさ」

猫一匹、簡単にどかせられそうなものだが、古代はそうはしなかった。
無理にどかそうとして、ミーくんが爪でも立てれば、
大事なタオルをダメにしてしまいそうな気がしたからだ。
シンプルで、見た目はこれといった特徴もないが、肌触りのよいそのタオルは、
恋人の森ユキが古代のために選んでくれたものだった。
艦長となったことで航海中はユキと距離を置くようになった古代にとって、
そのタオルはユキのぬくもりを感じることが出来る、数少ないものだったに違いない。

「なぁ、ミーくん。頼むよぉ」

根気よく、猫に懇願する艦長。彼を恐れる新人たちが見たらきっと驚くであろう姿だが、
本来古代は動物が好きでよく面倒をみる性格だった。こんなやりとりも実は楽しくてしかたがない。
だがいつまでも、こうして猫と戯れているわけにもいかなかった。
そろそろ本当に返してもらわなくちゃな…と思い手を出した。

「にゃぁ~」

その気配に気づいたミーくんが可愛らしく鳴き、立ち上がったと思ったら、
古代の大事なそのタオルをくわえ、勢いよく部屋の外へと走り出す。

「お、おい、ミーくん!!」

あっという間に出ていってしまったミーくんを、古代は慌てて追いかけ始めた。


**********


ミーくんは迷いなく艦内通路を走り続ける。
それはまるで古代をどこかに導くかのように……。
その後を「待て~っ」と言って追いながら、
古代がこんな経験が初めてではないと考えているそんな時だった。

「まぁ、ミーくん!」

古代の前を行くミーくんに、白く細い腕が差し出された。
ミーくんはタオルをくわえながら、その腕の中に飛び込む。
それを確認して、古代は追いかける足を止めた。

(やっぱり、こうなるのか)

予想通り、ミーくんを抱きとめたのは、あの時と同じ人物。
古代が愛してやまない、でも今は触れるどころか傍にいることもできない存在。
いや、自ら触れようとはしない、傍にいようとはしない、あえて距離を置いたことで今はもう、
何となく顔を合わすことすら気恥ずかしくなってしまった大事な存在、森ユキだった。

「ミーくん、どこへ行っていたの?先生が心配していたのよ」

しゃがみ込んだ白衣のユキが、自分の腕の中のミーくんをのぞき込んで話しかける。
そしてミーくんが口にくわえるものと、その持ち主に気がついた。
ミーくんと、目の前に立つ古代の顔を交互に数回見たあとで、

「ダメじゃない、ミーくん。艦長のものを勝手に持ってきたりして」

ユキがそう言ってタオルを軽く引っ張ると、
ミーくんはあれほど執着していたのがウソのように簡単に離した。
古代が、返してくれと言わんばかりに手を出す。
するとユキはミーくんを抱いたまま立ち上がり、

「洗濯してお返しします」

と、やや他人行儀な言い方をした。そんな言い方が古代にとっては何となく寂しい。
だがそれは自分自身がユキにさせてしまっているのだと古代は自覚している。
そして、それを貫こうと今も思っていることも。
ユキに甘えない、ユキに頼らない。そんな強い艦長でいようとする自分を。

「いいよ」

だから古代は、ぶっきらぼうにユキの申し出を拒否した。

「でも……」
「それくらい、自分で洗うからさ」
「艦長が洗濯なんて……」
「洗濯ってほどのものでもないだろ?」
「そうですけど……」

ユキが、納得いかなそうに口をとがらして古代を見上げる。その瞳はわずかに潤んでいた。
かわした約束は果たさなければならないが、せめてこのくらいはさせて欲しい…
そんなユキの思いが古代には手に取るようにわかってしまう。

(しまった……)

こんな健気な瞳で見つめられたら、愛おしさがこみ上げてきて、
このままだと古代は、うっかりユキを抱きしめてしまいそうだった。
だから彼はあえてユキの言葉にしたがう。
どうして自分は、こんなにユキに弱いのだろうと情けなくなりながら。

「わかったよ」

古代のその一言に、ユキの顔がぱっと明るくなった。

「急がないから、君の都合のいい時に洗って返してくれ」
「はいっ!」

そして今度は弾けるような笑顔を見せて元気に返事をするユキ。
その笑顔になお一層、自分の鼓動が早まることを感じた古代は、
何とかそれを悟られまいとした。

「それからっ!」

わざと声を大きくする。きょとんとして見つめるユキに古代は告げた。

「今後はこんなことのないように、しっかり指導してくれ」
「私がですか?」
「ミーくんは生活班の所属だ。つまり上官は君だろ?」
「そ、そんな……」
「命令だっ!」

こんなことを命令されるとは、ユキも納得がいかなかったのだろう。
ぷーっと膨れてしまう。泣きそうになったり、笑ったり、ふくれたり。
めまぐるしく変わるユキの表情に、意地をはり切れなくなったのであろうか……
古代はついに楽しそうに笑い出した。


**********


「ミーくんは?」
「佐渡先生の部屋でぐっすりよ」
「そうか」

あれからユキが佐渡のもとへミーくんを連れて行った。
古代としては自室に戻ってもよかったのだろうが、
どうにも戻り難く医務室で一人、ユキの帰りを待っていた。
「艦長と生活班長でいる」その約束を忘れたわけではない、なかったことにしようとも思ってはいない。
ただ、何となく今日ミーくんに導かれてこうしてユキと顔を合わせたことは、
偶然ではないような気がしていた。
もう少しだけ……もう少しだけでいいから、ユキと他愛もない話をしたい。
そう、自分の心が言っていることに古代は気づいていた。

「戻って休めばよかったのに」
「まぁ、そうなんだが……」
「何?」
「何だか、懐かしくてな」

ユキには、古代の言っていることがピンとこないようで首を傾げている。
そんなユキに古代がいたずらっぽく言う。

「今日は、脱がないでくれよ」
「何の話……あっ!?」

クスッと笑う古代に、真っ赤になってしまうユキ。
古代が、かつてこの医務室で思いがけない再会をした時のことを言っているのだと、
ユキはようやく気づいた。あの時は完全にユキが優勢だったのに、
不意をつかれた今はすっかり形勢が逆転している。
焦るあまり言葉が出てこないユキを、古代が愛おしそうに目を細めて見つめていた。

「あの時もミーくんだったな」
「えっ?」
「俺たちを会わせてくれたのはさ」
「そう…ね」

ほんの数年前のこと。
今とはまた違う理由でユキを遠ざけた古代。古代のそばにいくことがかなわなかったユキ。
そんな二人を再会させたのは、やはりミーくんだったのだ。

「私たち、成長してないってことかしら?」
「うん?」
「あの時も今も、猫の手を借りてやっと話せるなんて」
「ま、そうかもな」
「何だか、情けないわね」

二人の表情は穏やかだった。古代は、そんな時間が続くような気がしていたが、
ユキは古代がいるにもかかわらず仕事を始めてしまった。
古代に背をむけ、その目は真剣に端末の画面を見つめている。
古代はしばらく、椅子の背を前にもたれながらユキを見つめていた。
ユキがその視線に気づかぬはずはない。

ふと、データを打ち込む美しい指先が止まる。

「……何してるの?」
「別に」
「戻って休めば?」
「いや、もう少し」
「?」
「そろそろ……3、2、1」
「どうしたの?」

ユキが椅子ごと振り向いた。
すると古代は、壁の時計を見ながら

「年があけたな」

とつぶやく。

「あっ……」

ユキもようやく、新年を二人で迎えたことに気がついた。
しかしまぁ、地球にいれば恋人同士、もう少しムードのある時間を過ごしたであろうに、
なんと色気のない年越しであろうか。壁の時計を見つめたまま、古代が言う。

「今年は、何としても見つけるぞ」

ユキもまた、その時計を見つめながら答える。

「そうね」


残された時間は決してながくはない。

だが……

必ず、
必ず見つける。
二人で生きていく未来を。

言葉にはしない、そんな誓いを胸にきざみながら。


**********


その頃、佐渡とミーくんは、佐渡の自室ではなく娯楽室にいた。
医務室に近い佐渡の自室では都合の悪いことがあったのだ。

「ようやったのぉ。お手柄じゃ、ミーくん」

そう言うと佐渡は、ミーくんの頭を撫でる。それまで眠っていたミーくんが目を覚ました。
ご主人様に褒められてご機嫌の様子で、ごろごろと喉を鳴らし、
前足を揃えて佐渡の前に差し出す。

「どれ、ご褒美じゃ」

ミーくんの差し出した前足に褒美の酒を注いでやると、ミーくんは満足そうに飲み始めた。
それを見やりながら、佐渡も自らのコップに酒を注ぎ、ぐいっとあおる。

「しかし、相変らず世話のやける二人ですね」

副長の島が、佐渡に話しかけた。
そこには島の他に、新人の土門もいる。

「まったくじゃ。年越しまで二人してつまらん意地をはりおって」
「でも大晦日まで訓練するなんて、艦長ってやっぱりすごいですね」

土門が関心したように言う。
島が、半ば呆れたように答えた。

「確かにすごいっちゃすごいけどな。大晦日ぐらいほどほどにしろって思うぞ。
だいたいあいつは昔から、ほどほどってことが出来ないんだ。」
「ユキもユキじゃ。ワシが明日でええって言っておるのに、強情なおなごじゃわい」

古代のことも、ユキのことも、まだ深くは知らない土門の前で、佐渡も島も言いたい放題だった。

「しかし、土門。お前さんよくこんなこと思いついたなぁ」

と佐渡が土門に訊ねると

「いえ、アイディアは島副長で。僕は相談しただけなんです」
「あん?そうなのか、島?」

と、今度は島に視線をむける。すると島は、

「えぇ、まぁ。土門や他の生活班の連中が年越しくらい二人で過ごさせてやいたいって言うんで。
それで、あの時みたいにミーくんの力を借りようかなと」
「あれも、お前さんが仕掛け人じゃったのか?」
「いえ、あれは偶然ですよ。ただ、そのことを思い出して」
「島副長?あれって、何ですか?」
「えっ?あ、いや。大したことじゃないんだが……」

さすがに生活班長の密航事件に関する詳細を、新人に話すことは島には躊躇われた。
すると佐渡がうまい具合に話題を変えていく。

「土門はなんでまた、そんなこと相談したんじゃ?」

佐渡の問いに土門は答えたが、それは佐渡も島も感心するような内容だった。

「二人が婚約している話は聞いていたのですが、そんな素振りはまったくないし、
互いに自分を厳しく律しているんだろうなと思って。
でも新年を迎える瞬間ぐらい、お休みしてもいいじゃないですか?」
「お前さん、その若さで大したものじゃ。あの男もそれくらい融通がきけばいいのにのぉ」
「まったくです」

“あの男”に対する佐渡の意見に島が同意する。
土門は、自分が艦長批判につながることを言ってしまったような気がした。

「い、いえ。そんなつもりじゃ…ただ、僕ら生活班は、班長に笑っていてほしくて…」

慌てて言い訳をする。だがその言い訳を聞いて、島はくすくすと、佐渡はかっかっかっ!と笑い出す。

「な、何ですか、二人とも~!!」

抗議の声をあげる土門。その行動にはユキに対する浮ついた気持ちは見えなかったが、
“恋心”とは違う“好意”が土門の中にあるのかもしれない。
どちらにしても、あの二人は幸せ者だと、佐渡も島も思わずにはいられなかった。
こんなにも部下に慕われて、気づかぬところで骨を折ってもらえる、
そんな世話のやける恋人同士が、この宇宙にいるだろうか。

新しく迎えたこの年こそは
あの二人の笑顔が輝く
そんな未来をみんなで見つけ出したい。

いや、必ず見つけよう。
二人の幸せを見ることが
みんなの幸せにつながるのだから。


*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*.....*

有難うございました。
2018年、皆さまが笑顔で過ごせる一年になりますように。



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コメント

No title

>「ミーくんは生活班の所属だ。つまり上官は君だろ?」
クスッ (^^)。
古代君らしいですね~いいですね、こういうの。

「3」はどうも苦手分野でして、私はなかなか手が出せずにいます。
そんな中、ミーくんとタオルというセッティング、違和感なくて上手だな~と思いました。さすが、亜矢様、目の付け所がシャープです。

来年もそんなシャープで切れのいい、亜矢様の作品を読ませてください!
そしてまた、来年もよろしくお願いいたします m(__)m 。

#- | URL | 2017/12/31 19:05 * edit *

Re: No title

こんばんは。
コメントを有難うございます!


>>「ミーくんは生活班の所属だ。つまり上官は君だろ?」
>クスッ (^^)。
>古代君らしいですね~いいですね、こういうの。
ミーくんはどこにも所属していないと思いますけれどね、
軍人じゃないし(笑)
でも、古代くんはこういう無茶苦茶を言いそうなので~💦

>「3」はどうも苦手分野でして、私はなかなか手が出せずにいます。
それぞれ、書きやすい…というのでしょうか、
そういうシリーズがきっとありますよね。

>そんな中、ミーくんとタオルというセッティング、違和感なくて上手だな~と思いました。
>さすが、亜矢様、目の付け所がシャープです。
最初からミーくんを出そうと思っていたので
ミーくんとタオルはわりとすんなり浮かんできたような気がします。
シャープだなんて言っていただけると嬉しいです、有難うございます(*^^*)

>来年もそんなシャープで切れのいい、亜矢様の作品を読ませてください!
>そしてまた、来年もよろしくお願いいたします m(__)m 。
頑張ります!こちらこそ、来年もよろしくお願いします~(*^^*)

亜矢 #- | URL | 2017/12/31 20:35 * edit *

わ~名前入れ忘れました (^_^;) ☆ ↑

ゆきんこ #- | URL | 2017/12/31 21:34 * edit *

Re: タイトルなし

ゆきんこさま


大丈夫です~。きっとそうだと思っていたのですが
万が一私の予想が間違っていたら…と思い私もお名前入れませんでした。
かえってお気をつかわせてしまい、申し訳ありません。
コメント、とてもうれしいです、有難うございました!

亜矢 #- | URL | 2017/12/31 21:45 * edit *

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