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ロマンノカケラ

あくまでも、ひっそりこっそりヤマトを語る……つもりのブログ。

はじめに…

いらっしゃいませ。
本日は【ロマンノカケラ】にお越しくださいまして有難うございます。

当ブログは宇宙戦艦ヤマト(Part1-復活篇)に関する管理人の思いや、
二次小説が主な話題となっております。
2199、2202について検索等されてお越しいただいた方には大変申し訳ございませんが
そちらに関する話題は、あまり多くはございません。

そのようなブログではございますが、
「構わないよ!」と思っていただけましたら、
どうぞ、ゆっくりと遊んでいってください。

楽しいお話が出来ればと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
最新記事はこの記事の下からになります。

 

2018/04/18
Wed. 21:27

こんばんは、管理人でございます~

あぁ、疲れた。今回は疲れた(笑)
考えていたより重い内容になっちゃって。
内容に自分の心が折れそうになって、
時々、もう無理かなぁ~なんて思ってたりもして。

それでも何とか書き終えました。
相変らずの拙い文章ですが
書き終えてみると
私の古代くんへの思いを守さんに託したような
そんな内容になってました。

今回、ユキちゃんは完全に脇役です。

お付き合いいただける方はこの先へお進みください。






- 弟 -


その夜は、いつもよりも鮮明に見えた。
それは空がよく晴れた夜だからか。それとも、見つめる者の心の表れか。

惑星ガミラス。

そこに命の存在は感じられない。今はもう、住む者全てを失った星だった。
ガミラスとは双子星という間柄であるイスカンダルからは、
その姿が他の星よりもひときわ大きく見えていた。
今となってはそれがかえって見る者の胸をしめつける。
今夜も、イスカンダルの新しい住人となった古代守が、
宮殿の庭先でガミラス星をじっと見つめ、その胸にはしる痛みにたえていた。

守はイスカンダルから遠く14万8千光年離れた惑星、地球で生まれた。
地球は、ガミラスによる遊星爆弾の攻撃を受け、
人類滅亡まであと一年というところまで追い込まれたが、
このイスカンダルと、その呼びかけに応えたヤマトによって救われようとしている。
守にとってガミラスは故郷の星を襲い、愛おしい人々を奪った憎むべき相手だが、
だからと言ってガミラスが滅びたことを喜ぶ気には到底なれるものではない。

「生きたい、故郷を絶望の淵から救いたい」

その思いだけで戦った。
そこに相手を滅ぼしたいなどという願望はなく、滅ぼすということがどんなことなのか…
実際には分かっていなかったのかもしれない。分からないまま、戦っていたのかもしれなかった。
そしてガミラスに、その哀しい現実がどうやってもたらされたのか……
それを知った時、守は愕然とした。

(進……)

ガミラス星を見つめながら、守は今頃地球を目指しているであろう弟の進のことを思う。
一時はもう会うことはないかもしれないと覚悟を決めた、たった一人の弟。
だが、再会の時は突然訪れたのだ。


************

「立派になったなぁ」
「えっ?そ、そんなことないよ」
「謙遜するな、艦長代理だろ?」
「いや、それは……」

後部座席の進は守の言葉に微かに頬をそめ、恥ずかしそうにしている。
その隣で一人の美少女が穏やかな瞳で進を見ていた。
それは劇的な再会を果たした直後。
守が運転するエアカーに乗り三人でヤマトへ向かっていた時のことだった。

「俺はまだまだだよ。兄さんがいてくれたらって何度思ったことか」
「それでも、ここまで来たじゃないか」
「それは、艦長や……仲間のおかげだって」

「仲間」という言葉の前に、進はちらりと隣の少女を見る。
そして彼女も嬉しそうに微笑んだ気配を守は背中に感じていた。
素直に仲間たちの存在を有難く思っている進。守はそんな弟の変化が嬉しかった。
弟の進はもともと穏やかな性格だった。内気と言っても言い過ぎではないだろう。
それが両親を失ってから一変した。
あのおとなしい性格のどこに、こんな部分が潜んでいたのだろうかと、
実の兄である守ですら疑問に思うくらいの鋭さを見せるようになり、
心の奥底では、誰も信じていないような暗さを見せた。
それが今、謙虚に仲間たちの有難さを語り、
かつてよく見せていた、はにかむような笑みをこぼしている。
イスカンダルまでやってきたという事実が、
進をひとまわりもふたまわりも大きくさせたと守には思えたが、
どうやらこの少女の存在も無関係ではなさそうだ。
だが守の今の関心は、ヤマトがどうやってここに辿り着いたのか、
どんな道のりだったのかだった。だから、何気なくきいただけだった。

「進」
「ん?何?兄さん」
「うん。ここまで大変だっただろ?地球人類がこんなはるか彼方の星に旅をするなんて、
考えたこともなかったはずだから」
「まぁ、そうだね」
「どんな道のりだったんだ?」
「うん…まぁ…」

進の答えはやや歯切れが悪くなった。隣の彼女は何も言わない。
楽な道のりではなかったことは想像できる。辛い思いもかぞえきれないほどしただろう。
言いにくいこともあるかもしれない。だがそれでも、その様子は守の想像とは違っていた。

「進?」
「あっ、いや…それはそのうち、ゆっくり話すよ」

守は、チラリと一瞬だけ後部座席に視線をおくる。
進は笑顔を見せていた。だがそれは、
守の問いに動揺していることを悟られないようにと無理につくった笑顔だった。
弟の微妙な変化に気づいた守はそれ以上追求するのをやめた。

**********

その後、ヤマトで再会した親友、真田志郎からガミラス本星での決戦の様子をきいた。

ヤマトはガミラス本星を撃破した。
指揮を執ったのは進だった。
気がつけばガミラスに動くものはなく、
その光景に憎むべき敵を撃破しながら、
誰一人喜びを感じる者はいなかった。
ただ、虚しいだけだった。
生き延びるために、イスカンダルへ向かうために必死に戦った結果は、
自分たちが想像もしていなかったような残酷なものだったのだ。
誰もがそんなガミラスを見て呆然とするばかりとなり、
そのままイスカンダルに向かうことを口に出来ないでいた時、
艦長代理である進は言った。

「イスカンダルへ行くぞ!」と。

その声は明るく、力強いものだった。
だが、真田もみんなも気づいていたという。
進の目は泣きはらした後のように真っ赤で、深い哀しみを秘めていたことに。



(どうして運命はいつも、進に過酷なんだ……)

ガミラス星を見つめながら守は思う。
軍人としての功績どころか、軍人になることすら望んでいなかった弟。
誰も傷つけず穏やかに生きていきたかったであろう。
だがもはや、弟にそれは許されない。
間違いなく復興の中心となり、ガミラスを倒した英雄としてまつりあげられるだろう。
そしてその度に……自分たちが滅ぼしてしまったガミラスの光景を思い出し、
奪ってしまった命への罪を自覚して苦悩するに違いない。
守は、自分がイスカンダルに残ったことを後悔はしていなかった。
これが自分の生きる道をなのだ。進よりも自分の方が軍に向いていると思っていたが、
自分も静かに愛する者と暮らしたい、
いや、愛する彼女をたった一人、この美しくも寂しい星に残すことなど決してできない。
だが、なぜ自分はあの場にいることがかなわなかったのか?
なぜ、自分ではなく弟がそれを背負うのか?
この先、地球で過酷な運命と重い過去を背負って生きていくことになる弟。
その未来が、気がかりでないわけはない。

(進の心は、たえられるだろうか…)

別れ際、明るい声で「元気でね!」と叫び、手を振ってくれた進の姿を思い出す。
あの無邪気な弟を護ってやりたかった……。
ぐっ…と、守は自分の両こぶしを握りしめる。

「守……」

そっと名前を呼ばれて振り返れば、そこには心配そうに守を見つめるスターシャがいた。
スターシャはゆっくりと守に近づくと、彼の右手をそっと握る。
そして、守が今までしていたように、哀しく浮かぶガミラス星を見上げた。
そんなスターシャの横顔を見つめる守。

ふんわりと。
柔らかい夜風が互いの髪を揺らすのが見える。
風は、二人をつつみこむように優しかった。

「信じましょう、守」
「えっ?」
「あなたの弟を。信じましょう」
「スターシャ……」
「あなたが私と生きることを許してくれた彼は、とても優しい」
「ああ、確かに進は優しいよ、だが……」
「優しさは強さの裏返し。強くなければ優しくはなれないわ」

そう言うとスターシャは視線をガミラス星から隣にいる守にむける。
真剣に、だが決して守を責めるような眼差しではなく、
深い深い慈愛をこめた、そんな眼差しで。

「生きるために、他人を滅ぼしてもいい…そんな言い分は通らないと私は思っています。
ヤマトや進のしたことを正しいと言うつもりもない。でも……」
「でも……?」
「奪ってしまった命に、進は決して背を向けてはいない。その思いはいつかきっと実を結ぶわ」
「!!」

スターシャのその言葉に、守はかつての進を思い出す。
そうだ。進は決して弱い人間ではない。
自分では強くないと思っているかもしれないが、
実は幼い頃から何事も諦めたり、投げ出したりはしなかった。
それは内気で泣き虫でありながら、真っ直ぐな強さを持っていたからに違いないと。

守は手をのばし、その腕の中にスターシャをとじこめる。
そっと彼女を抱きしめながら囁いた。

「そうだ、そうだな。スターシャ……」

守のその言葉を聞くと、スターシャは小さく、だがしっかりと頷く。
二人はもう一度、ガミラス星を見上げた。

イスカンダルで生きる守とスターシャ。
二人の門出を祝福する者はこの星にはいない。
だがこの星に救われ、この星を旅立った者たちは
確かに二人の幸せを願ってくれている。

今度こそ、二度と会うことはないかもしれない弟に。

遠い遠い地球で、自分達の幸せを願い喜びながら、仲間たちとともに、
待ちうける困難に真っ直ぐに立ち向かっていくであろう弟を思い、
守は今、その弟に恥じぬように、あらためてイスカンダルの人間として生きていこうと決意していた。

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コメント

No title

こんばんは。
イスカンダルに立つ守兄さん・スターシャの立場から、ガミラスとの対決を終えた古代君を見る視線を考えたことがなかったので、凄いな、と、思いました。

>「優しさは強さの裏返し。強くなければ優しくはなれないわ」
>「奪ってしまった命に、進は決して背を向けてはいない。・・・」


奪ってしまった命に決して背を向けないとスターシャに言わせてしまえる程の芯の強さと優しさのある古代君でよかった。
だから周りも古代君だからついて行ったんですよね。

旅がどんなものだったのか、上手く纏められない程に混乱はしていても、
この戦いで凄く精神的に大人になったということが感じられました。

守兄さんにそういうものを感じさせた程の、大きな成長を遂げたんだということが、
静かな、ちょっとしたやり取りの中で感じられて、いいなと、思いました。

ゆきんこ #- | URL | 2018/04/18 23:27 * edit *

Re: No title

ゆきんこさま

こんばんは。
コメントを有難うございます。

>イスカンダルに立つ守兄さん・スターシャの立場から、
>ガミラスとの対決を終えた古代君を見る視線を考えたことがなかったので、凄いな、と、思いました。
有難うございます。私もこういった設定は今まで考えたことはなかったのですが
ガミラス本星での決戦の時のことを考えてたら
急に思いついたというか、守さんのガミラス星を見上げている後ろ姿が浮かんできて。

>奪ってしまった命に決して背を向けないと
>スターシャに言わせてしまえる程の芯の強さと優しさのある古代君でよかった。
スターシャが古代くんと接した時間は決してながくはないと思いますが
彼のこと、ちゃんと理解してくれるような、そんな女性に思えまして…。

>だから周りも古代君だからついて行ったんですよね。
はい、そう思います。
古代くんはあまりにも未完成だけれど、
それでも、それだからこそ?惹き付けるものがあるのでしょうね。

>旅がどんなものだったのか、上手く纏められない程に混乱はしていても、
>この戦いで凄く精神的に大人になったということが感じられました。
あれだけの経験をして、そんなにすぐ落ち着かないですよね。
まだ、混乱していたかもしれませんね。でも、それを受け入れて
生きていこうとしていたのだと思います。

>守兄さんにそういうものを感じさせた程の、大きな成長を遂げたんだということが、
>静かな、ちょっとしたやり取りの中で感じられて、いいなと、思いました。
有難うございます。
まだ自分自身で表現が足りないところ、逆にしつこいところ…
書き終わってから感じることがありますが、そう言っていただけますと
今後の励みになります。今後ともよろしくお願いします(*^^*)

亜矢 #- | URL | 2018/04/19 21:11 * edit *

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